寝具選びのポイントとは?
敷布団やマットレスは、1日約7時間あなたを支えます。
この時間に背骨が、理想的な形をキープできれば、
身体(特に腰)への負担は大幅に軽減できます。
ですから、寝具選びは、何はさておき、
正しい敷布団・マットレス選びに始まります。
では、あなたにとって、理想的な敷布団・マットレスとは?
どんなものがいいのでしょうか?
ここで、あなたにお伺いしなければならない大きなポイントが、
仰向け寝か横向き寝、またはうつぶせ寝なのかです。
この違いによって、求められる敷布団も違ってきます。
▼仰向き寝の方
仰向き寝の場合の理想的寝姿勢は、
立っている時の背骨の状態(S字型)をキープすること。
下図のように、立ち姿勢のまま横になると、腰から臀部の部位、
背中の丸みの部位に大きく体圧がかかると言われています。
この体圧の不均衡は、床や畳に横になった時には、
そのまま体への圧力(体への負担)として反映され、
しかも、背骨のS字を保つことも容易ではありません。
さらに、S字を保とうとすることで、背骨周辺の筋肉は休まる暇がありません。
人間にとって、横になることは、足にかかる体圧を開放し、
血液を逆流させているポンプ機能である心臓への負荷を減ずること、
さらには重い頭を支えている筋肉の弛緩などにより、
身体的にも大きな負担軽減になる訳ですが、ただ床に横になることは、
真のリラクゼーションにはならないということはご理解いただけたでしょうか?
そこで、真のリラクゼーションを実現するために、敷布団・マットレス選びが重要になる訳です。
では、背骨の理想のS字をキープできる敷布団やマットレスとはどんなものでしょうか?
先ほどの図のように、横になると、かかる体重は部位によって違います。
ですから、ただ、柔らかいだけの敷布団やマットレスの場合、
腰が大きく落ち込み、腰折れ姿勢になってしまいます。
そうならないためには、体の体圧を分散し、かつ沈み込み過ぎない材質や構造が求められます。
さらに、寝返りの多い少ない、体重が重い軽い、
本人の好みの硬さなど個別要件も加味する必要がありますので、
ぜひお問い合わせくださいませ。
▼横向き寝の方
横向き寝の場合の理想的寝姿勢は、横から見た背骨のラインが直線になること。
左図、上段のように、敷布団・マットレスの違いにより、肩や腰の適度な沈み込みと、枕の高さによって、楽な横向き寝姿勢が可能になります。
下段は敷布団・マットレスが硬すぎて、肩や腰のカーブを吸収できず、背骨がゆがんでしまっています。この姿勢で長時間寝ていると、背骨周辺の筋肉が休まらず、寝返りも多くなり、朝に疲労感が残ってしまうだけでなく、長年に渡れば、背骨のゆがみの原因にもなり、様々な病気の温床になってしまいます。
上段のような理想の寝姿勢をキープするためには、
敷布団やマットレスに、適度な硬さ(肩や腰の沈み込み考慮)があり、
肩や腰に体圧が集中しないような分散性が必要です。
かつ、肩と頭の隙間を埋める枕の高さも重要になります。
▼うつぶせ寝の方
(産業保健新聞さんより)寝姿勢の中では、日本では少数派だと思います。
うつぶせ寝には、無呼吸症候群の予防効果などの効能もあるようですが、
背骨がゆがんでしまい、背骨周辺に負担がかかってしまうため、
特に腰痛の方にはおすすめできない寝姿勢です。
ただし、幼いころからこの寝姿勢を続けられていて、
この姿勢でないと安心して休めない方で、しかも腰痛に悩んでいる方は、
上図のような寝姿勢を推奨している方がおりますので、お試しの価値はあると思います。
敷布団やマットレスについては、やや硬めのものがお勧めです。